流産について

流産について

不妊治療をしていくうえで、妊娠したのに流産してしまうことがあります。流産が2回続いた場合を「反復流産」3回以上を「習慣流産」といいます。

流産について

結果に基づいた施術を受けることで、出産まで至ったケースは約55%の確率です。

習慣流産の原因として、子宮奇形、感染症、染色体異常、自己免疫疾患など様々な異常が考えられますが、実際の原因を明らかにせず、習慣的な医療を続けていることも少なくありません。
習慣性流産だからと落胆せずに必要な検査を受け、その結果に基づいた施術を受けることで、その後妊娠、出産まで至ったケースは約55%の確率です。

流産について

不育症、習慣流産のちがい

子供が欲しいと思いながら、流早産、死産、新生児死亡などを繰り返し、子供を持つことが出来ない場合を不育症とよびます。
流産とは、妊娠20週未満で妊娠が中絶されることで、妊娠の約10~15%に認められます。
自覚しないままに流産に至っている場合をあわせると、かなりの割合になると考えられます。実際には2~4週の早期の流産はかなり多く、あわせると50%くらいになるとされています。

早期の流産の場合は、卵や精子の染色体異常が原因と考えられています。加齢に伴い流産の確率は上昇しますが、その原因にも染色体異常がかかわっているとされています。

心音確認後の流産

早期の流産のリスクが高い時期を過ぎ、妊娠6週頃の超音波診断で、胎児の心音が確認できたあと、流産の確率は5%前後、またはそれ以下に低下します。

検査が必要な時期

1回目の流産(精密検査不要) →流産を1回経験したとしても、その後に流産を繰り返す確率が高くなるということはありません。

2回目の流産(場合によっては精密検査が必要) →流産を2回経験した場合、3回目に子供を得られる確率はやや低下するとされています。自己免疫疾患、血液疾患、感染症などの疾患があるか、高齢の場合は検査が勧められます。

3回目の流産(精密検査が必要) →3回続けて流産を経験した場合は、習慣性流産として原因を調べ、その結果に応じた対応が必要です。

流産の原因

習慣流産にはいくつかの原因があります。

染色体異常

流産した胎児の染色を調べると、7割ぐらいに異常が見つかります。 ほとんどは、偶発的に起きるタイプのもので、特に繰り返しやすいということではありません。自然流産の場合は、たまたま起きた染色体異常のことが多いのです。
しかし、流産を繰り返すような場合は、カップルのいずれかに染色体異常があることもあります。

子宮奇形

子宮に奇形がある場合、形態や奇形の程度によっては習慣流産の原因となる場合があります。
手術の対象として検討される子宮の奇形は「双角子宮」や「中隔子宮」です。

子宮内側の隔壁に当たる部分で着床したり、あるいはその部分の血管が少ないために胎児に送られる血液が少なくなり流産するのではないかと考えられています。
高音波診断やMBIで診断することができます。

子宮頸管無力症

妊娠中の子宮は、胎児と羊水で満たされた風船のようになります。
妊娠を維持するためには、風船の口にあたる子宮頸管がしっかりと閉じていないといけません。

子宮頸管無力症は、妊娠中も子宮頸管が開いてしまう病気です。
場合によっては流産にいたることもあるため、この病気と診断された場合は、子宮頸管を縛る手術を行います。

黄体機能不全

妊娠中に必要な黄体ホルモンの分泌が少なく、働きが弱い黄体機能不全も流産の原因となることがあります。hCGの投与を行います。

また、高いプロラクチン血症から黄体機能不全が起こっている場合は、パーロデル(ブロモクリプチン製剤)などの投与を行います。

自己免疫疾患

自己免疫疾患は、自分の身体に対して抗体が作られてしまう疾患です。
抗体とは、人間の免疫機能のひとつで、本来は外から入ってきた細菌やウイルスに対してつくられるものです。抗体が外的と戦うことによって病気から守られているのです。
しかし、自分の身体の一部に対して抗体がつくられることにがあり、これを自己免疫疾患といいます。
このときリン脂質抗体という抗体がつくられ、これが流産の原因になることがあります。

治療には、抗体の産生を抑えるステロイド剤や、血小板の凝集、凝固を抑える働きのあるアスピリン、へバリンなどを用います。妊娠中はずっと使うことになりますが、赤ちゃんへの影響はありません。

糖尿病

糖尿病はよそれに近い糖代謝に異常が見られる場合では、流産が起きやすくなります。
糖尿病の治療を行いながら、妊娠の経過を注意深く観察することが必要とされます。

流産の対策

東洋医学的には、流産は胎内で赤ちゃんを育て、無事出産するまでの母体を整える準備期間において起こるものと考えられています。

流産をお母さんの身体の準備がまだ十分でないというサインと考えて、身体を整えていくという考え方が大事です。

流産は子宮や卵巣の血行を良くし、体質を改善することによって防ぐことは可能です。 また、ホルモンの分泌は、精神的な要因の影響も受けますので、心身ともに鍛え、明るい気持ちにしていくことで元気な赤ちゃんを生める状態に出来ます。

メールでのお問い合わせはこちら しんきゅうコンパス