真空浄血療法
(吸角・カッピング)

真空浄血療法(吸角・カッピング)

吸角・カッピングとは、真空浄血療法とも言い数千年の歴史を持つ中国の民間療法の一つです。皮膚に真空のカップを吸着させ真空吸引し、皮膚に刺激を与え、血液の循環を図り、全身の血行を良くし、筋肉のコリをほぐし、細胞の免疫力を高め、内臓諸器官を活発にします。
真空浄血療法は、臨床治療において、活血・止痛・新陳代謝の作用があり、さらにそれを鍼灸や温熱療法と合わせると、臨床効果はさらに高まります。真空浄血療法は、悠久の歴史を持ち、民間でも長く広まってきた治療法です。

なぜ効果があるのか

なぜ効果があるのか

皮膚を真空吸引させることにより、血液の成分が血管の外に浮き上がります。すると脳は「貧血状態だ」と判断し、新しい血液がつくられます。筋肉の硬さや、内臓の働きの悪い部分は、血液不足や酸素不足を起こしています。そこに新しい血液が流れ込むことにより、細胞ひとつひとつに酸素や栄養が送られ、内臓の働き、ホルモンバランスを整えていきます。

不妊治療への効果

不妊治療への効果

とくに深部のうっ血やお血(滞った血液)を表面に浮き上がらせ、きれいにしていくことが出来ます。
東洋医学では不妊の原因のひとつとしてお血が考えられています。
お血をなくし、サラサラ、きれいな血液を全身に行き渡らせることにより、子宮卵巣などの生殖器の働きや、ホルモンバランスを整えていきます。

近年の研究では、吸玉を吸着すると局所の毛細血管が破裂して、局所にお血が生じることで、自己溶血現象によって赤血球・白血球などの血液の成分が破壊され、大量のヘモグロビンが流出し、一種の良性の刺激作用が起こることが明らかにされています。

また吸玉を吸着させている間、局所の血管が広がることで血液の循環が速くなり、充血状態に変わって新陳代謝が旺盛になり、局所の栄養状態が改善されて血管壁の浸透性が強まり、局所の感受性が高まって機能力と抵抗力が強まることも明らかになっています。

このような吸着による反応は、身体の不調を好転させるために役立つのです。

また、強力に吸引をかけることにより、局所の汗を吸出し、毛孔を開かせて体内のお血や冷えを取り除く、ツボに刺激を与えることにより筋骨や経絡(ツボの流れ)から冷えを取り、止痛、活血などの効果をもたらすことも出来ます。同時に自律神経に刺激を与えて調整する作用があるので、身体の新陳代謝を促して、疾病に対する抵抗力を高めることができます。

治療例:月経痛

なぜ効果があるのか

原発性と続発性に分けられる。
原発性の月経痛は多くの場合その原因を見出すことは出来ませんが、虚弱体質・冷えなどによって生じる可能性があります。そのほか、月経時のホルモンの失調が子宮を痙攣、収縮させたり子宮筋の貧血をもたらして月経痛を起こすとも考えられます。

また子宮の発育不全、強度の子宮前屈、または後屈、子宮内膜の剥脱、過度の精神緊張、月経時の不衛生などはいずれも月経痛を引き起こします。

続発性の場合は、骨盤内臓器(子宮・卵巣・腸)の慢性炎症、子宮筋腫、子宮内膜の位置異常などが原因で起こります。

東洋医学ではお血や冷えによって帰結の流れがスムーズに行かなくなり、気血が停滞して子宮内の機能が低下するためと考えられています。

回復方法

子宮に関係する気血の流れをよくするツボの流れを刺激し、生殖器の機能を上げる。

治療例:無月経

治療例:無月経

子宮卵管障害や過度の子宮内膜異常、先天性の欠損などの生殖器局所の病変や異変。
甲状腺機能の失調、下垂体、副腎皮質の機能障害などの内分泌機能障害。

貧血や栄養不良(過度のダイエットなどによる)などの一般的慢性疾患。精神性無月経などが原因で起こります。
東洋医学では血液不足、お血などによる気血の滞り、冷えなどによる子宮卵巣の機能低下により起こると考えられています。

回復方法

気血の流れを良くし、子宮卵巣のツボの流れをよくする。また生殖器に関係する腎の力を強めていく。

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