東洋医学の不妊治療

東洋医学の不妊治療

東洋医学は、本来ある体に戻すことを通して、妊娠がスムーズに成立する体にしていきます。 不妊治療というよりも、“妊娠のための体創り”です。
体が出来上がれば、妊娠した後も、赤ちゃんが育つには最高の環境になっていますので、元気な赤ちゃんに育っていきます。体創りは、お母さんのためだけではなく、赤ちゃんのためでもあるのです。

身体を温める

昔から「冷えは万病のもと」と言われていますが、不妊で悩む方の多くも身体に「冷え」があります。冷えが起こる原因として大きく分けると3つ上げられます。

  • 感情の乱れ、ストレス
  • 暑さ寒さなどの環境。
    現代は夏でも冷房で身体を冷やし汗を
    かくことが少なくなった
  • 食事の乱れ、不規則な生活、過労など

「冷え」は免疫機能を低下させるだけでなく、身体の機能を衰えさせます。寒い中手がかじかんで細かい作業が出来ないなどの経験はありませんか?

このように身体が冷えると本来の働きが出来なくなるのです。徐々に積み重なってきた「冷え」は本人も気づかない場合があります。
しかし身体は確実に悲鳴をあげているのです。
肩こりや生理痛などの冷えとは関係ないような症状が、じつは冷えているサインなのです。
冷えが長引けば長引くほど、ホルモンバランスが崩れ、子宮や卵巣などの生殖機能の低下が起こってきます。

体を温める東洋医学

はり施術

はり施術

はりによる施術は、病気を引き起こしている原因を直接取り除くのではなく、病気のために歪んでしまった身体のバランスを整えて、身体が本来持っている自然治癒力を高めることで、回復させていく方法です。

はり施術

はり施術

冷えに効果のある施術としてまずお灸があります。
患部を直接温め、冷えをとったり痛みを和らげたりします。
また、免疫を高める効果もあります。
副作用が少なく手軽にできるため、自分でやってみても効果が得られます。

東洋医学では「腎」「肝」「脾」が、月経、妊娠などと関係する臓器とされているため、これらの臓器を整えるツボを刺激していきます。

また直接的に筋肉のコリや内臓の硬さを緩め、血流を良くしていくことで冷えをとり、内臓の働きやホルモンバランスをよくしていきます。
身体は多少のストレスを受けた方が、自律神経系が活性化して、抵抗力が付き健康でいることができます。
多少のストレス(暑いときには暑く感じ、寒いときには寒く感じる、お腹が空いて食欲を感じ、体が疲れて眠りたいと感じる、など)そういう自然なストレスが、現代では感じなくなっているのです。

だから、自律神経系に異常が起こり、ホルモンの分泌に異常が起こり、少しずつ妊娠の成立しにくい体になってしまうのです。

機能性不妊に効果的な東洋医学

歯車が狂ってしまった体を、鍼や灸の刺激によって、余分なものを取り除き、足りないものを補い、通りにくくなっている部分を通りやすくし、本来あるべき体に仕上げていきます。

不妊症の中でも原因のはっきりしない「機能性不妊」に対して、鍼施術はとくに効果を期待できます。
機能性不妊は多くのクリニックで行われている検査方法では原因が解明できないため、西洋医学的な治療による有効な治療が分からない現状にあります。
もちろん、原因がないはずはありません。さまざまな要因のなかで、その一つとして考えられるのが「生殖機能の低下」です。

私たちの身体は、あらゆる内臓器官が密接に関連しあって生命維持をしていますが、生殖機能そのものは生命維持と直接かかわりがありません。
そのため、内臓器官の機能が低下してきたとき、生命を維持させるためにまずカットされてしまうのが生殖機能なのです。

女性の月経も、生命維持にとって大切な血液・エネルギーを排出して、身体に負担をかけながらも懸命に子孫を残す準備をしているのです。
そのため、極端なダイエットなどを長きに渡り行なうと月経が止まり、男性の場合では性欲の減退やインポテンスに陥ります。
それは、飲食でのエネルギー補給が大幅に制限されることで飢餓状態になった身体が、生命を守るために体内エネルギーの放出を抑えるからです。生殖機能の低下は、身体が生命を維持するだけで精一杯の時に起こります。

本来もっているバランス機能と東洋医学

人間の身体には常に良好な状態に保つ「ホメオスタシス」というバランス調整があります。

機能性不妊に効果的な東洋医学

毎日仕事で疲労困憊な状態であったら、妊娠するエネルギーも得ることができないのです。
もともと人間の身体には、つねに良好な状態に保つためのバランス調整をはかっています。この働きをホメオスタシスと呼びます。

生活環境の悪化や過度のストレスなどの要因で内臓器官の働きが弱まってくると、ホメオスタシスが他の何よりも生命維持を最優先するため、まず生殖機能を低下させて女性の場合は妊娠しない状態に、男性の場合は精子の質を低下させたあげくに不妊状態をもたらしてしまうのです。

ホメオスタシスを本来の正常な状態に戻す方法として最適なのが「鍼」そして「灸」です。ホメオスタシスに起因している不妊症ならば、身体の不調を改善することでおのずと妊娠の道が開ける可能性もかなり高くなります。

男性不妊と鍼灸施術

鍼灸施術による血流改善は、男性のインポテンス(勃起障害)にもかなりの効果をもたらします。

インポテンスに有効な鍼施術

インポテンスの原因別頻度は、気質的なものが22.8%,機能的なものが72%、不明が5.2%と、男性性機能障害によるものが大多数で、そのうち心因性のものは全体の68%を占めています。

つまりインポテンスのほとんどは目に見えない心因性によるものであり、医療機関での新式としては、外科的処置などではできない症状とされています。その心因性のものこそ鍼灸施術が最適なのです。

自律神経の疾患については鍼灸施術がとても有効だと認められてきています。これまでも女性の更年期障害や鬱、ストレスによる不眠症など、いわゆる心因性とされている症状を数多く解消してきています。そのため器質的原因の見当たらない「機能性ED」に対して、鍼施術は有効であると考えられます。

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